ワンポイント講座

「継続雇用定着促進助成金について」

平成9年3月31日に廃止された継続雇用制度導入奨励金にかわって 「継続雇用定着促進助成金」が導入されました。

●継続雇用定着促進助成金の概要

継続雇用定着促進助成金は

の促進を目的とした2つの制度からなっています。

(1)継続雇用制度奨励金(第T種)

<対象となる事業主>

次の全てに該当する雇用保険の適用事業主
  1. 常用被保険者数が10人以上
  2. 平成8年4月1日以降に、労働協約または就業規則により、希望者全員を65歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度を設けたこと。
  3. 2.の制度導入前に労働協約または就業規則により60歳以上の定年等を定めていること。(ただし、この制度の導入日が平成9年度に限り、制度導入前の定年等が60歳未満であっても、申請できる。)
  4. 2.の継続雇用制度を導入した日に1年以上継続して雇用されている55歳以上65歳未満の常用被保険者が1人以上雇用されていること。

<支給期間>

継続雇用期間に応じて最大5年間支給される。
第2回以降の支給については上記1、2、3を満たし、かつ次表の条件を満たすこと。
常用被保険者の数 制度の適用を受けた
常用被保険者の数
10人〜100人 1人以上
101人〜200人 2人以上
... ...
801人〜900人 9人以上
901人〜 10人以上

<支給額>

事業規模および継続雇用期間に応じて次の表の額が支給される。

(単位:万円)

継続雇用期間 1年 2年 3年 4年 5年
企業規模 10人〜29人 100×1 100×2 100×3 100×4 100×5
30人〜99人 150×1 150×2 100×3 150×4 150×5
100人〜299人 200×1 200×2 200×3 200×4 200×5
300人〜 250×1 250×2 250×3 250×4 250×5

(2)多数継続雇用助成金(第U種)

<対象となる事業主>

次の全てに該当する雇用保険の適用事業主
  1. 第T種を受給した事業主
  2. 1年以上雇用されている60歳以上65歳未満の高齢者の割合が10%を越えていること。

<支給期間>

第T種第1回の支給の翌年から継続雇用期間に応じて最大5年間支給される。

<支給額>

事業規模および継続雇用期間に応じて次の表の額が支給される。
被保険者種類 一般被保険者 短時間労働被保険者
単価 中小企業 40,000円 20,000円
大企業 30,000円 15,000円

●解説

簡単に言えば,定年を65歳以上にすれば,事業規模,継続雇用年数に応じて奨励金が出るというものです。ただし,常用被保険者(雇用保険の被保険者のうち短期雇用特例被保険者および日雇労働被保険者を除く)の数が10人以上必要です。

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